金属ダイアフラムの上に、当社独自のスパッタリング薄膜加工技術により、高温用特殊薄膜歪抵抗体をブリッジ回路に構成したセンサチップ素子を、受圧部に直接溶接一体加工したもので、従来の圧力センサが必要とした圧力伝達用封入オイルなどを一切使用しておりません。従って、万一ダイアフラム部に損傷が生じても、オイルなどの流出の心配はありません。
また、圧力による金属ダイアフラムの微少な歪みを、ブリッジ回路各辺のストレインゲージの抵抗でダイレクトに検知し、抵抗値の変化に比例した信号を増幅出力する方式を採用していますので、従来方式のような圧力伝達用オイルの熱膨張・収縮等の影響を受けないことから、計測精度や、応答速度に優れ、小形軽量で操作性を大幅に改善しました。
用途
250℃高温用圧力伝送器
センサ部そのものの温度特性が250℃に耐用するものであり、高温下でも直接計測が可能となり、高精度、高速応答性に加え、オイルレス化による小形軽量、高安全性の圧力伝送器の製品化が可能となりました。
従来品との性能比較
新開発製品 | 従来品(当社) | |
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基本構成 | 金属ダイアフラム薄膜ストレイン ゲージ式圧力伝送器 (直接計測方式) |
拡散形半導体シールドダイアフラム式圧力伝送器(オイル封入導圧管方式=間接計測方式) |
電源 | DC24V±10% | 同左 |
出力 | DC4~20mA | 同左 |
圧力レンジ | 0~0.3MPa ― 0~1.0MPa | 同左 |
直線性(linearity) | ±0.50%(FS)or ±1.0%(FS) | ±1.0%(FS) |
温度ドリフト | ZERO ±0.03%FS/℃ FULL ±0.05%FS/℃ |
ZERO ±0.10%FS/℃ FULL ±0.15%FS/℃ |
許容温度範囲 | センサ接液部:-10~300℃ アンプ部:-10~85℃ |
センサ部:-10~80℃(接液部300℃) アンプ部:-10~80℃ |
温度補償範囲 | センサ接液部:150~250℃ アンプ部:25~60℃ |
センサ部:0~60℃(接液部250℃) アンプ部:25~60℃ |
センサ材質 | ハステロイC他 | SUS-316L |